甲状腺とは

甲状腺は、のど仏の下にある臓器で、甲状腺ホルモンを分泌します。
甲状腺ホルモンは人間が生きていくのに必要なホルモンであり、心臓を動かしたり代謝を促進したりします。

甲状腺ホルモンが低下すると、
コレステロールが上昇するため、
コレステロールが高い人は一度は
甲状腺ホルモンを測定する必要があります。

甲状腺ホルモンが過剰に分泌される状態を甲状腺機能亢進症、甲状腺ホルモンの分泌が低下する状態を甲状腺機能低下症と言います。

コレステロールが高い人のうち10人に
1人は甲状腺機能低下症と言われています。

甲状腺機能亢進症

甲状腺ホルモンが上昇するため、動悸、汗がたくさん出る、体重が減る、などの症状が出現します。
代表的な病気はバセドウ病です。

バセドウ病

甲状腺を刺激する抗体が体の中にできてしまい、甲状腺ホルモンを過剰に分泌してしまいます。
まずは甲状腺の活動を抑える薬を飲みながら抗体が減るのを待ちます。
薬の効きが悪い時、または薬の強い副作用が出た時は、放射性ヨード内用療法または手術を行う必要があります。

甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンが低下するため、脈が遅くなる、むくみが出る、体重が増える、などの症状が出現します。
代表的な病気は橋本病です。

橋本病

甲状腺に慢性的な炎症が起こる病気で甲状腺ホルモンの分泌が低下します。
甲状腺ホルモンが低下しない人もいますが、甲状腺ホルモンが低下した場合は甲状腺ホルモンの薬を飲む必要があります。
現在甲状腺ホルモンが正常であっても、将来甲状腺ホルモンが低下する可能性があるため、定期的に甲状腺ホルモンを測定する必要があります。
特に妊娠時には甲状腺ホルモンが低下していないか注意する必要があります。

甲状腺腫

健康診断で甲状腺が大きいと指摘された人は、甲状腺ホルモンの測定と甲状腺内部に腫瘍がないかを確認する必要があります。
甲状腺ホルモンが正常であっても橋本病が隠れている事があるため、できれば橋本病の自己抗体を測定しておくと安心です。